風致地区の閑静な住宅街での親の代から住まわれた家を、今度は自分たちの老後に備えて住みやすくするための改装計画です。
1階は昔ながらの6帖の和室と中央に勾配の急な一間階段、その奥にダイニングキッチンという配置で、水周りも窮屈で点在していて、その使い勝手に不満を抱かれていました。
道路から玄関も高低差があり、アプローチの階段も急だったため、外構も含めた段差解消対策とバリアフリーを踏まえ、とにかく開放的な明るい空間を望まれました。
2階は部屋数も足りていたため、水周りを少し広くコンパクトにそして機能的に集約し、階段は段数を増やして緩やかにしつつ壁際に移動すると同時に、構造的に必要な壁や柱を残しながらも最大限の一室空間を確保することができました。
また、キッチンも対面式にすることで、空間の奥行や庭とのつながりも含めた、広がりのある空間に生まれ変わりました。
2階には、ゆとりのあるホールを設けてプライベートリビングと見立てて、寝室の両引込建具を開放すれば、ベッドからもTVが見られるという、くつろぎの空間となりました。
最初のご相談から設計、施工を経て、完成までわずか4か月ほどという驚異的なスピードでこなせた各職人さんも含めたチームワークに感謝です。
すべてはこれからの人生をより豊かに過ごして頂くために。
設計 一級建築士事務所 ソツカ建築アトリエ 曾束真治